2009年07月06日

赤地利蕎麦 (しゃくちりそば)

西尾中華そばの「近傍野草シリーズ」(!?)2回目は、「赤地利蕎麦」。
姫女苑からそう遠くない場所に早くも咲いて居た。 植物図鑑等では開花時期が9月から11月と記されて居るが、昨今では7月に咲き始めるのも珍しくは無いらしい。 元々はチベット辺りに自生して居た(ヒマラヤソバの別名が有る)ものを昭和初期に輸入して、小石川植物園で栽培して居た株が、野生化したそうだ。 尤も昭和30年代の各地に於ける栽培目的は喰用では無く、高血圧に効くルチン(種子での含有比率が7%と云うから、韃靼蕎麦の4%より高い)を取る薬草としてだった。
其れにしても「赤地利(しゃくちり)」とは妙な名前だが、我が敬愛する牧野富太郎先生は、「本草綱目」の「赤地利」がこの草木だと断ぜられていらっしゃる。 「赤地利」は、この塊茎を日干しにした解毒生薬の中国名(植物名は「金蕎麥:jinqiaomai」)で有り、其れを日本語読みして「しゃくちり」とした。 根と云えば、喰用の蕎麦が1年草なのに対して、赤地利蕎麦は宿根の多年草で有る。 其故、「宿根蕎麦」の別名も有る。 赤地利蕎麦は、喰用蕎麦や韃靼蕎麦の祖先とも云われて居る様だ。
赤地利蕎麦の花は、雄蕊先端の赤紫色の葯と黄色の蜜腺、其れに花弁の様に見える萼片の白のコントラストが美しいのだが、フォトの葯は未だ色付いて居ない。 喰用の蕎麦もそうなのだが、此等の蕎麦植物は、タデ科のソバ属にカテゴライズされる。 「蓼喰う虫も好き好き」の蓼は、タデ科でもタデ属を指すのだが、蕎麦もまぁ、其れに近い物が無いでもないかも。 中華そばを喰べての帰り道なんだから、蕎麦の花の話も悪く無い。

蕎麦はまだ 花でもてなす 山路かな     芭蕉

Baku


posted by claris1 at 19:18| 未分類 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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